こんにちは。松本デンタルオフィス東京です。
「噛むと痛い」「歯がぐらつく」そんな症状はありませんか?硬いものを噛んだ瞬間に「パキッ」と音がした、歯ぐきが腫れてきた…。これらの症状は、歯の根が割れる「歯根破折」のサインかもしれません。歯根破折は早期に適切な治療を行うことで、歯を守れる可能性があります。一方で、放置すると周囲の歯や骨にも影響を及ぼすリスクがあります。今回は、歯根破折の原因や症状、治療法、そして治療後の選択肢について解説していきます。
1.こんなお悩みありませんか?
「歯が折れたかもしれない」「噛むと痛みを感じる」といったトラブルは、ある日突然起こることがあります。こんな症状に心当たりはありませんか?
- ・噛むと歯が痛む、ぐらつくと感じる
歯を噛み合わせたときに違和感や痛みがある場合、歯にヒビが入ったり、根元が破折している可能性があります。 - ・硬いものを噛んだときに「パキッ」と音がした
ナッツや硬いキャンディーなどを噛んだ際に音がして、その後歯が痛むことがあります。これは歯が割れたり折れたりしたサインかもしれません。 - ・差し歯が取れた、歯ぐきが腫れている
差し歯や被せ物が取れた場合、その下の歯にヒビや破折がある可能性があります。また、歯ぐきの腫れは炎症や感染が関係していることもあります。
これらの症状は、「歯根破折(しこんはせつ)」やその他の歯のトラブルが原因のことが多いです。放置してしまうと、症状が悪化して抜歯が必要になることもあるため、早めの診察をおすすめします。
2.歯根破折とは?その原因とメカニズム
歯が折れたり割れたりするトラブルの中でも、特に見逃せないのが「歯根破折(しこんはせつ)」です。歯の根っこが折れてしまうと、放置すれば抜歯が避けられないこともあります。ここでは、歯根破折の基本的な特徴、原因、そしてその発生メカニズムについてお話しします。
歯根破折とは?基本の理解
歯根破折の定義
歯根破折は、歯ぐきの中に埋まっている歯の根(歯根)がひび割れたり、完全に割れたりすることを指します。歯ぐきに隠れているため、表面的には気づきにくく、見た目では問題がないように見える場合が多いのが特徴です。しかし、放置すると炎症や感染が広がり、より深刻な症状を引き起こします。
歯冠破折との違い
歯冠破折は、歯の表面である歯冠部分が割れることを指します。一方で、歯根破折は歯の根っこで起きる問題です。歯冠破折は見た目で異常に気づきやすい一方、歯根破折は進行するまで自覚しにくいという違いがあります。このため、早期発見が特に重要です。
完全破折と不完全破折
歯根が完全に割れている場合を「完全破折」、部分的にひびが入っている状態を「不完全破折」と呼びます。不完全破折の段階で治療すれば、歯を残せる可能性が大いに高まります。
歯根破折が起きる主な原因
歯根破折の発生には、日常生活の中での「歯への負担」が関係しています。以下に代表的な原因を挙げます。
- 噛みしめや歯ぎしり
強い力で歯を噛みしめたり、睡眠中に歯ぎしりをする習慣があると、歯に過剰な負担がかかります。この力が長期間歯に加わることで、歯根にひびが入ることがあります。特にストレスが多い方や、噛み合わせが悪い方は要注意です。
- 神経を取った歯の弱化
根管治療(歯の神経を取る治療)を受けた歯は、栄養供給がなくなることで乾燥しやすくなり、通常の歯よりも脆くなります。このため、硬いものを噛むなどの刺激で破折するリスクが高まります。
- 硬いものを噛んだ衝撃
氷、ナッツ、硬いキャンディーなどを噛んだ際の瞬間的な衝撃で歯が割れることがあります。特に、すでにひびが入っている歯は、このような衝撃で簡単に破折する可能性があります。
- 過去の治療跡
詰め物や被せ物が施された歯は、天然歯に比べて割れやすいことがあります。特に、噛み合わせが適切でない場合、歯に負担が集中し、破折を引き起こすリスクが高まります。
歯根破折が起こりやすい条件
特定の条件が揃うことで、歯根破折のリスクはさらに高まります。
- 高齢による歯の脆弱化
年齢を重ねると、歯が乾燥して弾力を失いやすくなります。特に高齢者は、破折リスクが高いグループに含まれます。 - 噛み合わせの不具合
噛み合わせが悪い場合、一部の歯に力が集中し、その歯が破折する可能性が高まります。 - 歯の既存ダメージ
過去に治療を受けた歯や、すでにひびが入っている歯は破折のリスクが高い状態です。
歯根破折は、初期段階で発見し、適切な処置を行うことで歯を残せる可能性が大きく高まります。違和感や軽い痛みを感じたら、放置せずに歯科医院で診てもらうことをお勧めします。歯の健康を守るためにも、日々のケアと定期検診を欠かさずに行いましょう。
3.歯根破折のサインを見逃さないために
歯根破折は、早期に発見し治療を受けることで歯を保存できる可能性が大きく高まります。しかし、その症状は初期段階では非常に分かりにくく、見逃されがちです。「少し違和感があるけど問題ないだろう」と放置してしまうと、症状が進行して抜歯が必要になる場合もあります。ここでは、歯根破折に気づくためのポイントを詳しくお伝えします。
初期症状:見過ごしやすいサイン
歯根破折が起きたばかりの頃は、症状が軽度で日常生活では気づきにくいものです。次のようなサインがあれば、早めに歯科医院で診察を受けることをおすすめします。
浮いたような感覚
歯を噛みしめたときに、歯がしっかりと固定されていないような浮いた感じがする場合、歯根に小さなヒビが入っている可能性があります。
噛むと痛みがある
食事中に特定の歯が痛む場合、歯根破折が進行しつつあるかもしれません。痛みが断続的であっても放置せず、原因を確認することが重要です。
冷たいものや熱いものがしみる
歯根に微細なヒビが入ると、内部の神経が刺激されやすくなります。冷たい飲み物や熱いスープが歯にしみるのは、その初期サインの一つです。
症状が進行した場合に現れる状態
歯根破折が進行すると、より明確な症状が現れます。この段階では早急な対応が必要です。
歯ぐきの腫れ
歯ぐきが赤く腫れたり、触れると痛みを感じる場合、歯根周囲で炎症が起きている可能性があります。これは早期治療が必要なサインです。
膿が出る
歯ぐきの一部が盛り上がり、膿が排出されることがあります。これは歯根部で感染が進行している証拠で、速やかに治療を受ける必要があります。
口臭や不快感
破折した歯からの感染や膿の影響で、強い口臭や口腔内の不快感を感じることがあります。通常の歯磨きでは改善されない場合、歯科での診察が必要です。
自覚症状がない場合でも注意が必要
歯根破折は、特に初期段階では症状が全くない場合もあります。そのため、症状が現れてからではなく、定期的な検診による予防が重要です。
レントゲンやCTでの診断
目視で確認できない歯根の状態は、レントゲンやCT撮影を利用することで詳細に診断できます。違和感がなくても、定期検診で歯の健康状態を確認しておくことが予防の鍵となります。
神経がない歯のリスク
神経を取った歯は、痛みを感じにくいため、知らないうちに破折が進行していることがあります。過去に根管治療を受けた歯については、特に注意が必要です。
早期発見と治療が鍵
歯根破折は、初期段階では軽度の違和感や痛みから始まり、放置することで炎症や感染が進行します。早期発見のためには、以下の行動を心がけましょう:
- ・違和感を感じたら早めに受診する
- ・定期的な検診でレントゲンやCT診断を受ける
- ・神経を取った歯は特に注意して観察する
症状が軽いうちに治療を始めれば、歯を残せる可能性が高まります。気になる症状がある場合は、迷わず専門医にご相談ください。
4.歯根破折が放置されるとどうなる?
歯根破折を放置すると、口腔内全体に影響を及ぼす可能性があります。痛みが軽減したり、目立った症状が出ていない場合でも、「大丈夫だろう」と油断してしまうと、思わぬリスクにつながることも。ここでは、歯根破折を放置した場合に起こり得る影響や悪化のリスクについてお伝えします。
周囲の歯や骨に与える影響
歯根破折が進行すると、破折部分から感染が広がり、周囲の歯や骨に悪影響を及ぼすことがあります。
- 隣の歯に炎症が広がる
破折した歯の周囲で感染が進むと、隣接する歯の根や歯ぐきにも炎症が波及し、歯全体の健康状態が悪化します。 - 顎の骨が溶ける(骨吸収)
歯根破折を放置すると、感染が顎の骨に広がり、骨吸収(骨が溶ける現象)が起こることがあります。骨が失われると、後の治療が難しくなるだけでなく、見た目にも影響を与えることがあります。 - 歯ぐきの腫れや出血
歯根破折の部分から細菌が繁殖し、歯ぐきが腫れたり、出血しやすくなることがあります。この状態を放置すると、慢性的な歯周病へ進行するリスクが高まります。
症状が悪化するケース
初期の段階で治療を受けていれば軽度で済む症状も、放置することで次のように悪化する可能性があります。
- 骨吸収が進行
骨が失われることで、周囲の歯の支持力が低下し、最終的に健康な歯まで抜けてしまうリスクがあります。 - インプラント治療が困難になる
骨吸収が進むと、インプラント治療を検討した際に必要な骨量が足りなくなることがあります。この場合、骨を再生させる治療が追加で必要になるため、治療期間が長引くだけでなく費用も増える可能性があります。 - 慢性炎症による全身への影響
歯ぐきや骨の炎症を放置すると、細菌や毒素が血液を通じて全身に回り、糖尿病や心疾患、さらには免疫力の低下を引き起こすリスクが指摘されています。
放置するリスクを回避するための対策
歯根破折を早期に発見し、適切な治療を受けることがリスク回避の第一歩です。以下の対策を参考にしてください。
- 定期的な歯科検診を受ける
自覚症状がなくても、歯根破折は進行している場合があります。定期検診では、レントゲンやCT撮影を用いて歯や骨の状態を確認できるため、早期発見につながります。 - 違和感を感じたらすぐに相談する
「噛むと痛い」「浮いた感じがする」など、わずかな違和感でも歯科医師に相談することが大切です。放置せずに早めに対応することで、症状の進行を防げます。 - 破折の予防策を実践する
歯ぎしりや食いしばりが原因になる場合は、ナイトガード(マウスピース)を使用して歯への負担を軽減しましょう。また、硬いものを無理に噛まないことも重要です。
歯根破折を放置すると、感染や炎症が周囲に広がり、治療が難しくなるだけでなく、歯や顎の健康に重大な影響を与えることがあります。
5.歯根破折の診断と検査方法
歯根破折は見た目だけでは分かりにくく、正確な診断には専門的な検査が欠かせません。適切な検査と診断を行うことで、早期に治療方針を立て、歯を守るための最適な対策を講じることが可能です。ここでは、歯根破折を診断するための方法やポイントについてお伝えします。
診断に使用される器具や技術
歯根破折の診断には、目視だけではなく、さまざまな先端技術が活用されます。以下のような検査機器や方法が一般的です。
- CT(コンピューター断層撮影)
CTは歯と歯根、周囲の骨の状態を立体的に把握することができます。特に、歯根の細かいヒビや破折を確認する際に役立ちます。通常のレントゲンでは確認できない情報を詳細に取得できるため、診断の精度が向上します。 - マイクロスコープ(拡大鏡)
肉眼では確認できない微細な破折も、マイクロスコープを使用することで詳細に観察することができます。これにより、破折の位置や広がりを正確に把握できます。 - ペリオプローブ(歯周ポケットの測定器)
歯根破折が原因で歯周ポケットが異常に深くなることがあります。ペリオプローブを用いてポケットの深さを測定し、破折の可能性を確認します。 - 染色検査
歯根の表面に染色液を塗布することで、破折の位置や範囲を視覚的に特定することができます。
早期発見の重要性
歯根破折は早期に発見することで、歯を保存できる可能性が高まります。放置すると感染が進行し、周囲の組織に影響を及ぼすため、次のような初期サインに注意してください。
- 噛むと違和感がある
食事中に特定の歯が浮いているような感覚がある場合、歯根破折の初期症状である可能性があります。 - 歯ぐきが腫れる、膿が出る
歯根破折が原因で炎症が起きると、歯ぐきが腫れたり、膿が出ることがあります。 - 歯の色が変わる
歯根破折による内部の影響で、歯の色が暗くなることがあります。
正確な診断のためのポイント
歯根破折を診断する際には、次のようなポイントを重視します。
- 患者様の症状を詳しく聞き取る
症状の発生時期やどのような違和感があるのかを正確に把握することで、診断の精度が上がります。 - 複数の検査を組み合わせる
CTやマイクロスコープだけでなく、レントゲンや染色検査も組み合わせることで、破折の位置や状態をより詳細に確認します。 - 定期検診を受ける
自覚症状がない場合でも、定期検診を受けることで歯根破折の早期発見につながります。特に、神経を取った歯や歯ぎしりの癖がある方は注意が必要です。
歯根破折は、早期に正確な診断を行うことで、歯を守るための適切な治療を進めることができます。CTやマイクロスコープなどの先端技術を活用した診断は、破折の詳細な状態を把握するために不可欠です。「少しでも気になる症状がある」「歯ぎしりや噛みしめが原因で不安」といった場合は、早めの診察をおすすめします。
6.歯根破折の治療法:残せる場合と残せない場合
歯根破折が発覚した場合、「その歯を残せるのか、残せないのか」が治療方針を決める大きなポイントになります。歯を残せるかどうかは、破折の位置や程度、周囲の組織の健康状態によって異なります。ここでは、歯根破折の治療法について、歯を残せる場合と残せない場合の対応について解説します。
歯を残せるケース
歯根破折の治療において、破折が軽度であり、歯の保存が可能と判断された場合には、次のような治療法が行われます。
- ①歯冠延長術
歯根破折が歯ぐきの下に及んでいる場合、歯ぐきを一部切除し、破折部分を露出させることで歯を修復する治療法です。破折部分が清潔な状態で処置できるため、歯の保存が可能になります。- ・特徴: 歯を抜かずに自然の歯を維持できる
- ・適応例: 破折が歯ぐきの少し下にとどまっている場合
- ②接着修復
特殊な接着剤を用いて破折した部分を接着し、機能を回復させます。特に、破折の範囲が狭い場合や歯根が安定している場合に有効です。- ・特徴: 簡単な処置で元の形に戻すことが可能
- ・適応例: 破折の範囲が限定的で、感染が広がっていない場合
- ③根管治療との併用
歯根破折が内部の神経に影響を及ぼしている場合は、根管治療を行った後に破折部分を修復します。- ・特徴: 歯の根をきれいに清掃し、感染を防ぐことが可能
- ・適応例: 歯根に小さな破折があり、炎症が進んでいない場合
歯を残せない場合の対応
破折が深刻で歯を保存することが難しい場合、抜歯が必要になることがあります。抜歯後の治療では、次の選択肢が考えられます。
- ①インプラント
抜歯後の治療法として最も一般的です。インプラントは、顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。見た目も自然で、他の歯に負担をかけずに噛む機能を回復できます。- ・特徴: 長期間安定した機能を保てる
- ・メリット: 他の歯に負担をかけない
- ②ブリッジ
抜歯した隣の歯を支えにして人工歯を装着する方法です。ただし、隣の健康な歯を削る必要があります。- ・特徴: 短期間で治療が完了
- ・デメリット: 隣接する歯への影響が大きい
- ③入れ歯
抜歯後のスペースを補う取り外し可能な義歯です。経済的な選択肢ですが、安定性や快適性の面では限界があります。- ・特徴: 比較的費用が抑えられる
- ・デメリット: 固定力が弱く、不快感がある場合も
治療法選択の基準と流れ
歯根破折の治療法は、患者様の症状や希望を考慮しながら決定されます。治療の流れは以下の通りです。
- ①診断
CTやマイクロスコープを使用して、破折の位置や範囲を詳細に確認します。 - ②治療方針の決定
歯を保存できるかどうかを診断し、患者様と相談しながら治療計画を立てます。 - ③治療開始
保存治療が可能な場合は、破折部分を修復します。保存が難しい場合は、抜歯後の対応を進めます。 - ④定期メンテナンス
治療後も定期的な検診を受けることで、他の歯や治療した部分の健康を維持します。
歯根破折の治療は、歯を残せる場合と残せない場合でアプローチが大きく異なります。早期発見と適切な診断が、歯を残す可能性を高める鍵となります。
7.抜歯後の選択肢:インプラント・ブリッジ・入れ歯
歯根破折が原因で歯を抜かなければならなくなった場合、次に考えるべきは「どの治療法で歯を補うか」です。抜歯後の治療法には、大きく分けてインプラント、ブリッジ、そして入れ歯の3つがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、患者様の生活スタイルやご希望に合った治療法を選ぶことが重要です。
各治療法のメリットとデメリット
- インプラント
インプラントは、抜歯した部位の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療法です。- メリット
- 自然な見た目と機能を再現できる
- 噛む力がしっかり伝わり、食事を楽しめる
- 周囲の健康な歯に負担をかけない
- 長期間の安定が期待できる
- デメリット
- 初期費用が高い
- 外科手術が必要
- 定期的なメンテナンスが欠かせない
- メリット
- ブリッジ
ブリッジは、抜けた歯の両隣の歯を削り、その間に人工歯を橋渡しのように装着する方法です。- メリット
- 比較的短期間で治療が完了
- 固定式で取り外しの手間がない
- 見た目が自然
- デメリット
- 両隣の健康な歯を削る必要がある
- 支えとなる歯に負担がかかるため、将来的なリスクが高い
- メリット
- 入れ歯
入れ歯は、取り外し可能な義歯で、失った歯を補います。- メリット
- 初期費用が比較的安い
- 装着が簡単
- 複数の歯を一度に補える
- デメリット
- 固定力が弱い場合があり、ずれやすい
- 見た目や使用感に違和感を感じることがある
- 定期的な調整が必要
- メリット
インプラント治療の特徴と長期的な利点
特にインプラントは、現代の歯科治療において最も推奨される選択肢の一つです。その理由は、長期的な安定性と自然な機能性を備えているからです。
- 骨を守る効果
抜歯後、顎の骨は刺激がなくなると徐々に痩せてしまいます。しかし、インプラントは人工歯根を埋め込むことで骨に刺激を与え、骨の減少を防ぐ効果があります。 - 高い満足度
見た目や機能が天然の歯に近いため、患者様の満足度が高い治療法です。特に、硬いものをしっかり噛みたい方には最適です。 - 長期的なコストパフォーマンス
初期費用は高いものの、定期的なメンテナンスを行うことで10年以上使い続けることが可能です。
生活に合った治療法を選ぶためのアドバイス
抜歯後の治療法を選ぶ際には、次のポイントを参考にしてください。
- 生活スタイルに合わせる
- 固定式の治療を希望する場合は、インプラントやブリッジがおすすめです。
- 費用や取り外し可能な装置を優先する場合は、入れ歯が適しています。
- 予算を考慮する
- 初期費用や長期的な維持費を考えたうえで、最適な治療法を選びましょう。
- 歯科医師に相談する
- 自分に合った治療法がわからない場合は、歯科医師と相談しながら決定するのが安心です。
- メンテナンスの重要性を理解する
- どの治療法を選んでも、定期的なチェックとメンテナンスが必要です。長く快適に使うために、適切なケアを心がけましょう。
抜歯後の治療法にはそれぞれの特徴があり、患者様のご希望や口腔状態に合わせて選ぶことが大切です。特にインプラントは、自然な見た目と長期間の安定性を兼ね備えているため、多くの患者様に支持されています。しかし、生活スタイルや予算に合わせて最適な選択肢を見つけることが重要です。
8.歯根破折を予防するには?
歯根破折を未然に防ぐことは、健康な歯を長く保つために非常に重要です。歯根破折は、普段の習慣や生活スタイルの中での小さな積み重ねが原因となることが多いため、日頃のケアが予防の鍵となります。ここでは、具体的な予防策についてご説明します。
歯ぎしり対策(ナイトガードの利用)
歯ぎしりや食いしばりは、歯根破折の主な原因の一つです。寝ている間に無意識に力がかかるため、対策を講じることが大切です。
- ナイトガードの役割
ナイトガードは、歯を守るためのマウスピース型装置です。寝ている間に装着することで、歯同士が直接接触するのを防ぎ、負担を軽減します。 - ナイトガードのメリット
- 歯や歯根への負担を大幅に減らす
- 顎関節への負担を軽減し、顎関節症の予防にもつながる
- 睡眠中の歯の磨耗や亀裂のリスクを減らす
- 使用方法と注意点
ナイトガードは歯科医院で患者様に合わせて作成します。定期的なメンテナンスが必要で、適切に使用することで効果を最大限に引き出せます。
正しい噛み合わせと負担軽減の重要性
噛み合わせが悪いと、特定の歯に過度な力がかかり、歯根破折のリスクが高まります。
- 噛み合わせのチェック
歯科医師による定期的な噛み合わせのチェックで、問題があれば早期に調整を行うことが可能です。 - 噛む力の分散
食事の際に片側だけで噛む習慣があると、特定の歯に負担が集中します。両側で均等に噛む意識を持つことが重要です。 - 補綴物のメンテナンス
差し歯やクラウン、ブリッジなどの補綴物が適切に機能しているかを定期的に確認することで、噛み合わせの負担を軽減できます。
定期検診とセルフケアのポイント
日常的なセルフケアと歯科医院での定期検診を組み合わせることで、歯根破折のリスクを大幅に減らすことができます。
- セルフケアの基本
- 正しいブラッシング方法を身につけ、歯の健康を保つ
- フロスや歯間ブラシを活用して歯周病を予防する
- 適切な歯磨き粉や洗口剤を選ぶ
- 定期検診の重要性
- 初期段階での異常を発見できる
- 虫歯や歯周病を早期に治療し、歯の健康を守る
- 噛み合わせや歯ぎしりの兆候をチェック
- 生活習慣の見直し
歯に負担をかける硬い食品を避けたり、ストレス管理をすることも予防には欠かせません。ストレスが原因で歯ぎしりや食いしばりが起こる場合もあるため、リラクゼーションや十分な睡眠を心がけましょう。
歯根破折は、防ごうと思えば予防可能なトラブルです。歯ぎしりや噛み合わせの調整、日々のセルフケアと定期検診を組み合わせることで、歯にかかる負担を軽減し、歯を長く健康に保つことができます。
9.松本デンタルオフィス東京のインプラント治療の特徴
歯を失った際にインプラント治療は、自然な見た目や噛む力を取り戻すための優れた選択肢です。松本デンタルオフィス東京では、患者様一人ひとりに安心して治療を受けていただけるよう、最新技術と経験を活かした独自の取り組みを行っています。
経験豊富な院長と最新技術の導入
当院の院長は大学病院で10年以上の経験を積んでおり、現在も最新の技術を学び続けています。そのため、幅広い症例に対応可能です。また、以下の先進技術を取り入れることで、より正確で安全な治療を実現しています。
- CT撮影の活用
治療前に3D画像を用いて詳細な診断を行います。これにより、顎の骨の状態や神経の位置を正確に把握し、患者様に最適な治療計画を立てます。 - サージカルガイドの使用
インプラントを挿入する位置や角度をガイドする器具を用いることで、手術の精度を向上させ、リスクを最小限に抑えます。 - 専門的なカウンセリング
初診時から治療後のフォローアップまで、患者様の不安や疑問に丁寧にお答えし、納得のいく治療を進めます。
骨造成手術で対応可能な症例の幅広さ
「顎の骨が足りない」と他院で断られてしまった患者様もご安心ください。当院では骨造成手術を行い、顎の骨を補強してインプラント治療を可能にします。
- 骨造成とは?
骨が不足している部分に人工骨や患者様自身の骨を移植し、インプラントが支えられる十分な土台を作ります。 - 適用される症例
- 長期間歯を失ったままにしていた場合
- 歯周病が進行して骨が吸収された場合
- 骨密度が低下している場合
- 治療の流れ
骨造成手術の前後に十分な診断とケアを行い、最終的に安定したインプラント治療を実現します。
徹底した衛生管理と安心の麻酔体制
治療中の感染リスクを防ぎ、患者様に快適な治療環境を提供するため、当院では厳格な衛生管理と麻酔体制を整えています。
- 衛生管理への取り組み
ドイツ製の滅菌器を使用し、手術器具は徹底的に滅菌処理を行っています。また、治療エリアは専用のクリーンルームで管理され、院内感染を防ぎます。 - 安心の麻酔体制
静脈内鎮静法を採用し、麻酔科医と連携してリラックスした状態で治療を受けていただけます。これにより、痛みや緊張を感じることなく、手術をスムーズに進めることが可能です。
患者様の笑顔と健康を第一に考え、最良の治療を提供いたします。インプラント治療に関するご相談があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
10.よくある質問
歯根破折や歯が割れた際の治療について、患者様からよくいただくご質問にお答えします。不安や疑問を解消することで、安心して治療に臨んでいただけるようサポートいたします。
Q1. 歯が割れたらすぐに抜歯するべきですか?
歯が割れた場合、すぐに抜歯が必要というわけではありません。割れ方や状態によって治療方法が異なります。
- 歯を残せる場合
割れた部分が浅い場合や、歯根の一部が健康であれば、接着修復や歯冠延長術で対応することが可能です。これにより、歯を保存することができます。 - 抜歯が必要な場合
割れが歯根深くまで及び、周囲の骨や歯ぐきに悪影響を与えている場合は、抜歯が選択されることもあります。その後の治療としてインプラントやブリッジ、入れ歯などが提案されます。
まずは歯科医師による診断を受け、最適な治療計画を立てましょう。
Q2. 治療にどれくらいの期間がかかりますか?
治療期間は、破折の状態や選択される治療法によって異なります。以下は目安です。
- 歯を残す場合
接着修復や歯冠延長術で対応する場合、治療期間は1~2回の通院で完了することがあります。 - 抜歯後の治療
抜歯後にインプラントを行う場合、骨の状態によって治療期間が異なります。骨造成が必要な場合は、インプラント治療全体で6か月~1年ほどかかることがあります。ブリッジや入れ歯の場合は比較的短期間で治療が完了することが多いです。
治療期間についてはカウンセリング時に詳しくご説明いたしますので、不安な点はお気軽にお尋ねください。
Q3. インプラントの費用はどのくらいですか?
インプラントの費用は、治療に使用する材料や技術、骨造成の有無などによって異なります。一般的な目安は以下の通りです。
- 1本あたりの費用
インプラントの費用は30万~50万円程度が一般的です。 - 骨造成が必要な場合
骨を補う手術が必要な場合、追加費用が発生します(10万~20万円程度)。
治療の選択肢やお支払い方法については、カウンセリング時に詳しくご案内いたします。
歯が折れたり、割れたりする歯根破折は、見逃されやすいトラブルですが、適切な治療を受けることで歯を守ることが可能です。
歯が割れた場合でも、状態に応じてさまざまな選択肢があります。歯をできるだけ残すための治療から、抜歯後のインプラントやブリッジといった補綴治療まで、患者様一人ひとりに合った治療プランを提案することが大切です。また、予防策として正しい噛み合わせや歯ぎしりの対策、定期的な歯科検診を取り入れることで、トラブルのリスクを減らすことができます。
歯の健康は、日々のケアと専門的な治療の組み合わせによって守られます。もし、歯の痛みや違和感がある場合は、ぜひ早めに歯科医師にご相談ください。松本デンタルオフィス東京では、患者様の歯を可能な限り守ることを目指し、丁寧で安心できる治療を提供しています。どんな小さな不安でも、どうぞお気軽にお問い合わせください。
『 東京審美インプラント治療ガイド:監修 松本デンタルオフィス東京 』
監修:松本デンタルオフィス東京
所在地:東京都東大和市清原4丁目10−27 M‐ONEビル 2F
電話:042-569-8127
*監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス
院長 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年 日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
*所属学会
・日本補綴歯科学会
・日本口腔インプラント学会
・日本歯科審美学会
・日本顎咬合学会
*スタディグループ
・5-D Japan
・Esthetic Explores
詳しいプロフィールはこちらより